ビー・タイガー系
シュリンプの飼育環境

シュリンプ専門誌・アクアリウム雑誌・公開された学術論文・ウェブ情報を元に作成しています

水槽サイズ

観賞用シュリンプの飼育には、30cmキューブ以上の水槽のサイズが適しています。30cmキューブ以上のサイズであれば、水質の安定性を保ちつつ、シュリンプの活動や繁殖のための十分なスペースを確保できます。

水質

シュリンプは水質の変化に敏感なため、適切な水質管理が不可欠です。以下のパラメーターは一般的な指針であり、個々の飼育環境や個体によって多少の変動が許容されます。水質の安定性を保つことが重要で、急激な変化は避けるべきです。

理想的な範囲: pH 6.0~7.0

許容範囲: pH 5.0~7.8

理想的な範囲: 4°dH~7°dH

許容範囲: 2°dH~10°dH

理想的な範囲: 0~3°dKH

許容範囲: 0~5°dKH

理想的な範囲: 100~150ppm

許容範囲: 90~300ppm

0 ppm

推奨値:0~50ppm

危険域:100ppm以上で即時対応が必要

致死濃度:200ppm以上で集団死の可能性

水温

シュリンプの飼育に最適な水温は21℃~26℃です。この範囲内で飼育することで、シュリンプは健康的に成長し、繁殖も活発に行うことができます

底砂とレイアウト

シュリンプの飼育には、ソイルを底砂として使用することが一般的です。ソイルは水質の安定に役立ちますが、硬度を下げる傾向があるため、必要に応じてカキガラやサンゴ砂を使用して硬度を調整します。水草や流木を配置することで、シュリンプの隠れ家を作り、ストレスを軽減できます。特にウィローモスやマツモなどの水草は、シュリンプにとって良い環境を提供します。

水流

シュリンプは穏やかな水流を好みます。強すぎる水流はストレスの原因となり、特に稚エビにとっては危険です。

酸素

シュリンプは酸素を必要とし、特に以下の理由から十分な酸素供給が重要です。

シュリンプはヘモシアニンという血色素を使って酸素を運搬します。これは人間や多くの動物が酸素を体中に運ぶヘモグロビンと比べて効率よく酸素を運べません。更にその運ぶ能力は水中の酸素量に大きく影響される上に酸素を取り込む際に多くのエネルギーを必要とします。

水温が上昇すると、水中の溶存酸素量が減少します。例えば、25℃で8.11mg/Lだった溶存酸素量が、30℃では7.53mg/Lに減少します。

水温が上昇すると、シュリンプとバクテリアの代謝が上がり、酸素消費量が増加します。

酸素不足は、シュリンプにとって深刻な問題を引き起こす可能性があります

レッドビーシュリンプは酸欠に弱く、酸素不足になると突然死する可能性があります。

脱皮は体力を消耗する過程であり、酸素不足と重なると死亡リスクが高まります。

シュリンプに十分な酸素を供給するために、以下の対策が推奨されます

特に水温が上昇する夏場は、エアレーションを強化して水中の溶存酸素量を増やします。

理想的には26℃以下に保ち、28℃を超えないようにします。

過密飼育を避け、水槽のサイズに応じた適切な数のエビを飼育します。

定期的な水換えと適切なろ過を行い、水質を良好に保ちます。

設備

必要な設備には以下のものがあります

スポンジフィルター、外部式フィルター、底面式フィルターなど

LED

蛍光灯

メタルハライドランプ(メタハラ)

水槽用ヒーター

冷却ファン

エアコンなど

モス類(特にウィローモス)

マツモ

ミクロソリウム

アヌビアスナナ

ブセファランドラ

水中の酸素を増やし、水質の安定に役立ちます

シェルターや隠れ家